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ミナス州=危険度最悪のダム増える=オウロ・プレットとノヴァ・リマ

ダム決壊で鉱滓に直撃されたマリアーナ市の集落(Antonio Cruz/ Agência Brasil)

 【既報関連】ミナス州内にあるVale社の鉱滓ダムの内三つが、いつ決壊事故が起きても不思議ではないとされる警戒レベル3に引き上げられたと27、28日付現地紙、サイトが報じた。

 1月25日に起きたブルマジーニョでの鉱滓ダム決壊事故の後、積み上げ式ダムの警戒レベルの見直しが続いている。22日にはバロン・デ・コカイス市ゴンゴ・ソコ鉱山のダム、スル・スペリオルの警戒レベルが3に引き上げられ、今回は、オウロ・プレット(OP)市ファブリカ鉱山内のフォルキーリャ1と同3、ノヴァ・リマ(NL)市マル・アズル鉱山内のB3/B4の三つのダムの警戒レベルが3に引き上げられた。

 同州防災局によると、両市では、警戒レベルが2に引き上げられて以降(NL市は2月16日、OP市は同20日)に、決壊後30分で鉱滓が到達すると予想される、半径10キロ以内のZASと呼ばれる地域の人(NL市305人、OP市約75人)を退去させており、今回のレベル引き上げに伴う緊急退避は不要だという。だが、警戒レベル引き上げを知らせるサイレンは鳴らされた。

 ダムが決壊したら、約1時間で鉱滓到達とされるNL市オノリオ・ビカリョ地区の住民2900人も退避が必要となる。OP市では市中央部に鉱滓が到達する事はないと考えられているが、27日夜も、ZAS以外の地区の住民4人に退去命令が出たという。

 Vale社は、2月18日に国家鉱業庁(ANM)が出した基準に従って同社が契約した会社が出した勧告に基づき、警戒レベルを引き上げたと説明。鉱滓到達には1時間以上かかるZSSと称する地区住民の避難訓練などは、防災局などの支援を得て行う意向だ。

 同社子会社のサマルコ社が管理していたフンダン・ダム決壊で大打撃を受けたマリアーナ市は、鉱業を中心に経済活動が大幅に縮小し、財政が困窮。25日に財政上の非常事態を宣言した。

 他方、労働検察局は25日、ブルマジーニョのダム決壊に伴う裁判のため、19件の起訴状を用意し終えた。27日には遺族への賠償金500万レアルを求める訴訟も起こしている。

 また、22日に起きたバロン・デ・コカイスのダムの警戒レベル引き上げ後、ミナス州地裁は住民への賠償資金として新たに、Vele社の資産29億5千万レアルの差し押さえを命じた。