ジョアン・ドリア、サンパウロ州知事(民主社会党・PSDB)は8日、フェイスブックページとツイッターに「州は文化事業関係予算を削るとの報道が出ていますが、真実ではありません。いかなる文化施設も閉鎖しませんし、いかなる文化関連計画も中断される事はありません」と語る動画を投稿したと、9日付現地各紙が報じた。
知事は「全ては、州知予算を見直すと州政府が公表したことから始まりました。私たちは、慎重に計画性を持って予算の見直し作業を行っていますが、文化関連予算の削減はありません。文化活動や創造性はサンパウロ州の看板であり、社会的、経済的発展の助けにもなっているのです」と語った。
また、州政府も「予算の見直しは文化政策に直ちに影響はしない」との声明を出した。1月21日付で出た予算関連の知事令には、「州文化局予算を1億4800万レアル(約23%)削る」と確かに書かれていた。
これを受け、2月末に文化団体の一つが職員解雇を発表したため、ドリア州知事も今月1日に予算削減中断を決めたものの、その時も、「文化は確かに私の人生の一部と言っても良いほど重要だが、州知事として見た場合の優先度は、教育、医療、住居、治安、社会福祉政策の方が高い」と発言していた。
地元紙は「知事の動画は文化予算の削減取り消しという意味か」と州文化局に問いただしたが、同局は「知事は文化事業に関しては何も削らないと確約した」と答えるのみだった。