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《リオデジャネイロ》クリヴェラ市長が非常事態を宣言=商業界の損失は1億8千万レアル

クリヴェラ市長が非常事態を宣言した事を報じる11日付G1サイトの記事の一部

クリヴェラ市長が非常事態を宣言した事を報じる11日付G1サイトの記事の一部

 【既報関連】8日夜の集中豪雨で10人の死者も出た事などを受け、リオ市のマルセロ・クリヴェラ市長が11日に非常事態を宣言、官報に掲載したと10、11日付現地紙サイトが報じた。
 この宣言により、同市は市議会の承認を得ずに必要な対策を講じたり、急を要す事業契約は入札を行わずに結んだり出来るようになる。クリヴェラ市長は10日に市西部を視察した際、緊急事態や非常事態を宣言する可能性を否定していたが、リオ州社会開発・人権局は同日、州が財政支援を行うには非常事態宣言を行う事が必要だと語っていた。
 非常事態宣言の有効期間は180日間で、国家治安部隊の派遣や近隣の自治体からの応援も要請出来る。また、市の技術者が必要と判断した場合や避難所が必要な場合には、公共機関が私有財産を管理したりする事も可能となる。
 クリヴェラ市長は非常事態宣言と共に、豪雨の被害が大きい西部の排水施設の保守や、雨システム管理への投資として、4千万レアル支出との市長令も出した。同市では11日朝も七つの通りが通行禁止のままだ。
 市役所は9日から、被災者のための寄付も受け付け始めた。受け付けている品は、食料品や飲料水、衣類、マットレス、衛生・清掃用品などだ。
 他方、リオ州商業連盟の調査分析研究所は10日、今回の豪雨による商業部門の損失額は1億8280万レアルとの調査結果を発表した。この調査は、降水量が多かった西部を中心に、バーラ/バリーニャやアウト・ダ・ボア・ヴィスタ、コパカバーナ、ジャルジン・ボタニコ、ヴィジガルなどの14地区の商業施設354軒を対象に行われた。
 これらの地区で損失が出た施設は76%に上った。損失額は、2月6日の豪雨での7660万レアルの約2・4倍だ。2月の豪雨時は被災地域が少し狭く、対象施設も273軒だった。また、損失が出たと報告した施設は65%だった。
 損失内容は、従業員が出勤出来なかった51・4%、浸水などで商品が使い物にならなくなった28・9%、施設損壊16・9%、商品の不着14・1%などだ。64・1%の施設では商機を失い、売上も落ちた。
 75%の施設は損失を取り戻すには1~3カ月が必要と見ているが、64・1%は2月の豪雨でも被害を受けており、重複被害となっている。