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《ブラジル》3月インフレ0・75%=食料品と、燃料が価格高騰を牽引

 ブラジル地理統計院(IBGE)は10日、3月の広範囲消費者物価指数(IPCA、ブラジル政府公式のインフレ指数)が0・75%だったと発表した。
 3月のインフレは、食料や飲料の価格と燃料関係費の上昇を受けたもので、0・43%だった2月より、0・32%ポイントも高かった。
 昨年11月にデフレ(マイナス0・21%)を記録した後は、4カ月連続でのインフレで、3月としては、1・32%だった2015年3月以来となる、4年ぶりの高インフレだった。
 最近では昨年6月に、トラックストの影響で1・26%を記録して以来の高い数値だった。
 また、今年に入ってからの3カ月間の累積インフレ率は1・51%となった。
 昨年4月から今年3月までの直近12カ月間の累積率は4・58%となり、政府が今年のインフレ目標としている4・25%(±1・5%の猶予あり)を上回った。4・58%という数字は、直近12カ月間の累積としては、2017年2月に記録した4・76%に次ぐ高い数値だった。
 IBGEは、「1・37%の値上がりを記録した『食品・飲料品部門』と、1・44%値上がりした『交通部門』の影響が大きかった。両部門だけで、一般家庭の出費の43%を占め、IPCA算出時に占める比率は80%を占めている」と発表した。
 3月に高めの数値が出た事で、今年のインフレ予測を引き上げるアナリストもいたが、今年のインフレが大幅に上がると考える人はまだ少ない。そのため、中銀が、経済基本金利(Selic)をすぐに引き上げるとの見方は少数だ。
 調査責任者のフェルナンド・ゴンサウベス氏によると、最もインフレインパクトが強かったのはガソリン(2・88%)で、IPCA全体を0・12%ポイント押し上げた。エタノールも単体では7・02%値上がりしたが、ガソリンより使用量が少ないため、IPCA全体へのインパクトは0・06%ポイントに止まった。
 3月に目だって値上がりした項目の一つは「航空運賃」(7・29%)だが、調査員は、「これは、2月に16・65%も値下がりした事で調整が入ったため」としている。
 食料・飲料部門で値上がりが目立ったのは、トマト(31・84%)、ジャガイモ(21・11%)、フェジョン・カリオッカ(12・93%)、フェジョン・プレット(12・55%)果物(4・26%)だった。
 フェジョン・カリオッカは、ブラジル人の家庭で極めて頻繁に使用される食材のため、3月のIPCAを0・28%ポイント押し上げた。フェジョン・カリオッカは、今年1月から3月までの3カ月間の累積では105%高と2倍以上値上がりしている。昨年4月から今年3月までの12カ月間の累積価格上昇幅は135・04%(2・3倍以上)だった。(10日付G1サイト、11日付フォーリャ紙より)