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ブラジルのボルソナロ大統領がニューヨークでの晩餐会を欠席=「歓迎しない」とニューヨーク市長が発言

 【既報関連】ボルソナロ大統領が、今月14日にニューヨークで予定されていた、ブラジル/アメリカ商工会議所主催の“今年の人”表彰の晩餐会参加を取りやめることを決めたと、4日付ブラジル各紙が報じた。
 同大統領の選出については多くの団体が反対する姿勢を見せており、4月には、ニューヨーク市長ビル・デブラシオ氏が「人種差別主義者で、同性愛嫌悪者であるボルソナロ大統領のニューヨーク来訪は歓迎されない。彼は危険人物」とまで発言していた。
 大統領側はこれらの批判に対し、「市長からの攻撃に加え、独自の意図を持つ団体による表彰式主催団体や開催ホテルへの圧力が増しており、過度にイデオロギー色の強いイベントに変質してしまった」と欠席理由を説明した。広報はさらに、「欠席を決める前に、多くの機関と相談をした。大統領はニューヨークのイベントの他、マイアミでの予定もキャンセルする」とした。
 表彰式は元々、ニューヨーク自然史博物館で行われる予定だったが、同博物館は先月、環境問題を巡るボルソナロ氏の発言などを理由に、開催を拒否していた。さらに、同性愛者など、性的少数者の権利擁護を掲げる団体が、イベント協賛会社に圧力をかけており、デルタ航空やコンサル会社のベイン・アンド・カンパニー社、ファイナンシャル・タイムズ社がスポンサーを降りていた。
 ブラジル/アメリカ商工会議所は大統領府事務局からの通達で欠席を知らされたが、晩餐会は予定通り行う意向を表明している。