パリで開かれている、経済協力開発機構(OECD)閣僚理事会で23日、ブラジルのOECD加盟を正式に支援する姿勢を米国が示したと、24日付ブラジル各紙が報じた。
3月のブラジル/アメリカ首脳会談で、トランプ米大統領がブラジルのボルソナロ大統領に対して行った約束が守られた形だ。
OECDは市場主義を原則とする先進諸国の共同体で、現在は36カ国が加盟している。OECDに加盟することは、世界経済において、一等国への仲間入りとみなされる。中南米で加盟しているのはメキシコ、チリ、コロンビアだけだ。
事務総長のアンヘル・グリア氏(メキシコ)は、「米国からブラジル加盟への後押しがあったことは確かで、我々のブラジルへの見方は変わった」と述べている。
パリ訪問中のエルネスト・アラウージョ外相は、「トランプ米大統領は、ブラジルのOECD加盟を後押しする姿勢を明確に示してくれた。これは極めて重要なことだ」と語った。
ブラジルはOECD加盟の意思を示す前から、加盟条件を満たすため、賢明な取り組みをしてきたとグリア事務総長は評価している。
OECDは加盟を求める国に、248個の条件を出している。ブラジルが2年前にOECDへの加盟申請を行った時にクリアしていた条件は35個だけだったが、現在は74個をクリアしている。
OECD加盟を申請している6カ国(ペルー、アルゼンチン、クロアチア、ルーマニア、ブルガリア、ブラジル)の内、ブラジルは申請が一番遅かったが、最も多く加盟条件を満たしており、他の国々との兼ね合いも議論の的になっていると、グリア事務総長は語った。