サンパウロ市交通局(SMT)が5月23日に無記名のビリェッテ・ウニコ(以下BU)を記名式のものと交換する期限を9月30日に延ばしたのに、BUを取り替えようとして窓口に並ぶ人が長蛇の列をなしていると5月28日付G1サイトや同30日付アゴラ紙が報じた。
SMTが4月の官報に記載した交換期限は5月31日だったため、多くの人が、5月中に交換しなくてはと考えた結果だが、窓口に並んだ人の中には、SPTransのサイトで登録する必要がある事を知らず、1日を棒に振った人もいた。
無記名のBUを廃止して全てを記名式(原則、写真入)にするのは、インターネットを使って不正に課金したBUを売ったり、バスなどの利用者から料金を受け取ってBUをもたせ、メーターを通したら返却させるという形で不正に利用したりするのを防ぐためだ。
無記名のBU(最初の番号が52、59、110のもの)を交換するには、サイトで名前や身分証明書(RGやRNE)の番号、納税者番号(CPF)、郵便番号(CEP)、写真などの情報を登録し、アンケートに答えた上、30・10レアルを払う必要がある。
登録が終ると、SPTransが指定する窓口(バスターミナルなどにある)に行き、新しいBUを受け取る。無記名BUの課金上限は43レアルだが、記名式BUは、通勤手当分の他、一般的な用途の分を350レアルまで課金できる。記名式だとは、月極めや24時間乗り放題というタイプの課金も可能だ。
交換期限延長は、課金残高を消費できないなどの理由で、対象のBU28万枚中、5万枚しか交換されていないため。当初は5月末現在で43レアル以上残高があれば、超過分は無効化されるとされていた。古いBUの残高は新BUに自動的に移される。他方、1年間無使用のBUは自動的にキャンセルされる。
なお、2月23日以前に課金した残高は5年間有効だが、それ以降の課金分は1年間のみ有効。料金が改定された時は、改定後180日を過ぎた時点で、新料金が徴収されるようになる。
BUを盗まれたり紛失したりした時は、156に電話してキャンセルした後に、警察のサイトで被害届(BO)を作る。再発行を頼むには、156でBOの情報を伝え、料金7回分(30・10レ)を払う必要がある。