ブラジル日本都道府県人会連合会(山田康夫会長)の「5月度代表者会議」が先月26日、文協ビル内の県連会議室で行なわれた。7月の開催が迫っている日本祭りについては、来場者調査から見えた待ち時間と食事場所の改善案が紹介された。また実行委員会から、来年の日本祭りの会場予約について、拡大を検討していると発表があり、多数決の結果拍手で承認された。
初めに来賓挨拶で、ブラジル日本文化福祉協会の石川レナト会長から挨拶が行われ、「日系団体が一丸となるために是非協力してほしい」と呼びかけた。
日本移民110周年委員会の菊地義治実行委員長は、ブラジル日本移民110周年記念祭典事業報告書を一人一冊ずつ配布。最後の事業である国士舘大学スポーツセンターの工事も「石川新会長のもとで着実に進行している」と報告した。
昨年実行委員長を務めた富山県人会の市川利雄会長は、昨年行なった来場者調査の結果として、待ち時間や食事場所に不満が集中したことを言及。「土日の正午~午後2時は、約1万人が郷土料理会場に来て一番混み合う。座席の増加だけではなく、調理能力を上げ、サービスの質を向上してほしい」と改善を呼びかけた。
谷口ジョゼ実行委員長からは、日本祭りの今年の動員数が20万人であると予想し実行委員会で話し合った結果、「来年の会場は拡大したい」との意見を発表した。「待ち時間を減らすには調理スペースを広げる必要がある。座って食事できない問題を解決するには、食の広場を拡大しなければ。そのために会場拡大が必要」と説明した。
今年の会場は昨年と同じ4万5千平米のスペースだが、来年の会場スペースに関しては4千平米増やして4万9千平米にする提案が話し合わせた。費用は20万レアルほど上がる可能性があるが、同実行委員長は「本当に“カイゼン”するなら拡大は不可避だ」と強調した。
「県人会に確認したい」という声は一部にあったものの、週末までに予約する必要があり、その場で多数決を採り可決された。
日本祭り分を入れた5月度会計報告は収入42万548・41レ、支出は19万5242・17レとなった。
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5月度の県連代表者会議では、ジャパン・ハウス(Avenida Paulista, 52)で続々開催中の各県人会による企画講演会について、山田康夫県連会長が参加を呼びかけていた。今週の13日(水)午後7時からは、ブラジル北海道協会(大沼宣信会長)が講演会「北海道昆布と精進料理の技術」(ポ語)を行う。講師は高級日本食レストラン「木下」の元シェフ・村上強史さん。北海道生まれの村上さんは、3歳でブラジルに移住。18歳の時に東京都の寿司屋で修行し、その後は米国ニューヨーク、スペイン・バルセロナの日本料理店を経て、94年から17年まで当地の「木下」でシェフを務めた。当日は、日高昆布を中心に日本料理に欠かせない昆布等について講演する。プロの調理法を教えてもらえる貴重な機会、ぜひ聞いてみては?