サンパウロ州とサンパウロ市が10日~7月12日の予定で、予防接種キャンペーンを始めた。双方とも、29日(土)が病気撲滅のためのXデー(ポ語ではDia D)で、保健所も8~17時に開業する。
サンパウロ州のキャンペーンの対象は黄熱病だ。州内の黄熱病の予防接種実施率は71・6%で、保健省の目標の90%に達していない。ただし、妊婦や生後6カ月以内の子供に授乳している人、ガン治療中の人、エイズ検査で陽性の人、ループスや慢性関節リウマチなどコーチゾン摂取量が多い人、臓器移植後で免疫抑制剤を内服している人などは接種を控えるべきだ。
サンパウロ州では今年、6月3日までに確認された域内感染者が66人、死者は12人だ。患者の94%はヴァーレ・ド・リベイロ地方に集中している。昨年の患者は504人で176人が死亡した。
他方、サンパウロ市でのキャンペーンは麻疹(はしか)の予防接種で、幼少期の予防接種実施率が低い15~29歳が対象だ。
麻疹の予防接種は、風疹、流行性耳下腺炎(おたふく風邪)も含めた3種混合の形をとる。この予防接種は子供の頃に2度受けなければならないが、15~29歳の人は1度しか受けていない人の割合が多いという。
ブラジルでは昨年、1万人超の患者が発生し、麻疹撲滅の認定証を失った。今年は6月5日現在で123人の患者が確認済みで、348人が感染の有無を確認中だ。
サンパウロ州では418人の擬似症患者が報告され、5月30日現在で36人が真性患者(域内感染を含む)と確認されている。サンパウロ市での患者数は14人で、この時点でキャンペーン実施を決めている。
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