連邦政府が、社会統合基金/公務員財形計画(PIS/PASEP)の休眠口座の資金を国庫庁の口座に入れることを検討しており、経済省はそのための暫定令(MP)を準備中と、11日付現地各紙が報じた。
PIS/PASEPは一般企業の社員や公務員の給与とは別に、雇用主が積み立てた資金で、各公的銀行が管理している。権利者が亡くなったり、連絡が取れなくなったりした資金の総額は200~220億レとされている。政府の意図はそれらを国庫に入れて統括することだ。
連邦政府には、今年の基礎的収支バランスを「1390億レ以内の赤字に収める」という大命題がある。しかし、経済の停滞に伴う税収不足によって、予算を凍結したり、特定の予算を「税収が足りなかった場合は執行延期の対象とする」と指定したりすることを余儀なくされている。
経済スタッフは使われていないPIS/PASEP資金を国庫庁扱いとすることにより、凍結予算を開放したり、多くの分野を予算執行延期対象から外したりすることも可能になるとしている。
政府は資金の国庫庁行きが行われる前に、期間をおいて、権利を有する人に早めの引き落としを呼びかける意向だ。だが、引き落とされるのは220億レのごく一部で、20億レ程度しか引き出されないだろうと予想している。
また、20億レが権利を有する人たちに引き落とされれば、それらのお金が経済活性化に繋がるとの期待も、経済省のスタッフは抱いている。