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債務完済者が再び不履行に=人に名前を貸して陥る例も

 全国商店主連合(CNDL)やクレジット保護サービス(SPC)の調査によると、4月の債務不履行者数は過去最高の6320万人だったと17日付伯字紙が報じた。
 気がかりなのは、過去12カ月の間に遅れていた負債の返済を終えたのに、再び債務不履行者リストに名前を連ねた新規の反復不履行者が、1~5月に債務不履行者の27%に上った事だ。昨年同期の新規の反復不履行者は24・9%だった。
 既に債務不履行だったのに別の債務の返済も遅れ、二つ以上の負債を抱え込む継続的債務不履行者は52・2%で、54・4%だった昨年同期よりやや改善した。
 新規の反復不履行者増加は、景気停滞とも関係がある。昨年中に債務を完済して家の改築を始めたが、顧客が失業したりして収入が50%以上減り、資材購入費が払えなくなって再び債務不履行に陥った人もその一例。債務不履行者の総数は3カ月連続で増加中だ。
 また、恋人が引越し先の家を借りる際、名前を貸し、費用も立て替えたが、恋人が失業して不動産屋への支払いが滞った上、自分も失業して、立替払いも出来なくなった例や、息子の買い物用にカードを貸して払えなくなった例もある。現在の失業者は1320万人おり、名前を貸して債務不履行になった人は不履行者の24%に上る。
 SPCによると、負債不履行に陥った事で人間関係に何らかの影響が生じた例は94%に上り、友人関係が壊れた例は32%に及ぶという。
 名前を貸した債務不履行者の35%はクレジットカードが原因で、20%は小売店専用カードでのもの。銀行融資を受けた場合は17%、その他は14%だった。