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モロ法相が「元英雄」としてコメディのネタに=批判的な替え歌も登場

 ブラジル国内では9日以降、2014年のラヴァ・ジャット作戦開始以来、「ブラジルの新しいヒーロー」とまで呼ばれていた元同作戦担当判事で現法相のセルジオ・モロ氏の判事時代の実際の姿が情報リークで暴露され、大騒動となっているが、その影響が芸能界にまで及んでいる。
 そのひとつが、15日夜に放送された、グローボ局の人気お笑い番組「ゾーラ・トタル」でのショートコントだった。
 そこでは、モロ氏に扮した俳優が大統領府内で自身のアルバムを回想。そこからがミュージカルとなり、自身の「かつての栄光」を寂しそうに歌いはじめた、
 「私はかつて英雄だった。国外にも呼ばれて英語で講演までやったのだが」と歌うとだんだん悲しげになり、そこに、モロ氏同様、憲法で禁止されている「判事との協力捜査」を行った実情を暴露されたラヴァ・ジャットの主任捜査官、デウタン・ダラグノル氏に扮した俳優が登場。「情報を洩らされたからといって泣くんじゃない」と傍らに寄ってなぐさめた。
 画面ではその後、かつて大統領府前に立てられた、スーパーマンのスーツを着たモロ氏の巨大なインフレータブル人形が、空気を抜かれてしぼみ、地面に落ちる映像が流された。
 また、13日には、人気女性フォーク・デュオ、アナヴィットーリアが、ポルト・アレグレで行われたコンサートで、替え歌でモロ氏を批判した。
 「ジア・エスペシアル(特別の日)」という曲の中に、「人々が愛の世の中で良い人になる夢を見たんだけど、世界の果てで目が覚めた」という歌詞があるが、彼女たちはその後半を「モロの報道で目が覚めた」と歌って話題となった。
 モロ氏は大衆週刊誌などもこぞって絶賛する存在でもあったため、世間での知名度が抜群だったが、今回の報道後は、これらの雑誌も手のひらを返したような厳しい報道を行っている。(16日付レヴィスタ・フォルム・サイト、14日付フォーリャ紙電子版より)