自動車メーカーのトヨタが、サンパウロ州内陸部の2工場で840人を解雇し、夜間操業を停止する方針だと20日付現地紙が報じた。
5月に発表した340人解雇の予定が大幅に変更され、840人になった最大の理由は、アルゼンチン向けの輸出低迷だ。昨年9月に期間限定で採用した、3交代制導入のための従業員が全員解雇される事になった。3交代制導入は、60年にわたる同社の歴史の中では初めての事だった。
今週は、5月の発表通り、ソロカバ工場で自主退職者17人を含む340人が解雇された。ソロカバ工場では、EtiosとYarisを生産している。
当初の予定にはなかった解雇が行われるのは、エンジンなどを製造しているポルト・フェリース工場だ。18日の会合で、同工場で採用された9月までの短期労働者の契約更新はないと告げられた組合関係者は、驚きを隠さない。組合関係者によると、会社側は契約更新を行わない理由として、在庫が32日分もある事をあげたという。
同社の生産量は18年11月にピークを迎えたが、生産量の30%を占める輸出が、アルゼンチンでの不況のせいで大幅に落ち込み、生産計画の見直しが必要となった。
ソロカバ工場の生産能力は、3交代制導入により、10万8千台が16万台に拡大していたが、今年の生産量は昨年と同じ12万5千台程度に収まる見込みだという。同社では経費削減のため、4工場の従業員の給与調整停止、収益分配率や保健プランの負担率の引き下げなども検討中だ。
集団休暇の導入や生産計画の見直しは他のメーカーでも行われている。