ブラジル岡山県人会(角南美佐子会長)は、恒例の『桃太郎フェイジョアーダ会』を6月16日昼から同会館で開催した。
角南会長によれば、20人もの婦人部を中心に、元留学生が手伝って前日から作業をし、今回も大鍋三つに300人分を仕込んだ。「最低4、5時間はぐつぐつと煮込むの。その間、ずっとかき混ぜないと焦げちゃうから大変。でも、量が多いと、家でちょっとだけ作るより美味しい」。
岡山県人会の特徴は、菜食主義者用のフェイジョアーダが用意されていることだ。肉の代わりに、豆腐の燻製、大豆のソーセージ、エンドウ豆のソーセージ、インドネシアの伝統食品「テンペ」など。テンペはインドネシア発祥で、大豆などをテンペ菌で発酵させた醗酵食品。日本では「インドネシアの納豆」とも呼ばれる。ブラジルではとても珍しい食材。
山本静子さん(二世)は「テンペは、サントアマーロに住むアメリカ人が作ってる。妻が日系人。33時間も発酵させるそうですよ」という。濃厚な豆の味が楽しめる一品だ。
来場者の山下春男さん(63、二世)にフェイジョアーダを食べた感想を聞くと、「初めて来た。さっぱりして美味しい」とのこと。家族10人で来ていた角南エジソン猛さん(42、二世)は「初回から毎年来ている。明日からコパ・アメリカなので、日本代表のユニフォームで来た。ブラジルはもう何回も優勝した。今回は、ぜひ日本に優勝してほしい」と青地に日の丸の入ったユニフォームを指した。