ブラジル保健省が、6月10日現在のデング熱の患者数は59万6380人で、死者数は366人に達したと発表したと24日付現地紙サイトが報じた。
同省によると、昨年同期のデング熱による死者は139人で、今年は2倍以上になっている。内188人(51・3%)は60歳以上だった。慢性病患者も重症化しやすく、治り難いという。
同省では、10日現在の擬似症患者(感染が疑われるが確認されていない患者)は112万7千人で、昨年同期の17万3630人の6倍以上となっている事にも注目している。
増加が特に目立つのはサンパウロ州とミナス・ジェライス州で、4月1日から6月10日の10週間の間に報告された擬似症患者77万4280人の96・5%は、両州で発生している。
デング熱同様に蚊が媒介する病気では、チクングニア熱の擬似症患者が6万5830人に達し、15人の死者が出ている事も報告された。死者が出た州と死者数は、バイア州1人、連邦直轄区1人、リオ州13人で、リオ州は特に深刻だ。
ジカ熱は、6530人の擬似症患者が報告されており、昨年同期の5090人より増えているものの、死者は報告されていない。
妊婦のジカ熱擬似症患者は1680人で、その内の299人は感染が確認された。妊婦の擬似症患者の39・4%(118人)はリオ州で報告されている。その他の州は、エスピリトサント16・7%(50人)、ミナス8・3%(25)、アラゴアス6・3%(19人)、マット・グロッソ・ド・スル4・0%(12人)、パライバ3・6%(11人)、マット・グロッソ3・3%(10人)となっている。