サンパウロ市における路上生活者が、2年間で66%と急増傾向にあると、22日付現地紙が報じている。
これはサンパウロ市社会支援局の資料で判明したものだ。それによると、2018年のサンパウロ市内での路上生活者は10万5367人に達したという。
2016年の同調査では6万3264人だったので、2年で66%増えていることになる。2010年の調査では2万3365人だった。
その内訳を見てみると、調べのついた路上生活者の内、1万9974人まではサンパウロ州出身者だが、バイア州など、北東部から来た人も相当数いることもわかった。外国人も266人いたという。
路上生活に転じた理由としては「失業」がトップだったが、この数が1万4866人と、6011人だった前年の2・5倍近くまで増えているのは気がかりなところだ。
2位は「家族との争い」が1万2617人で、「薬物中毒」(5121人)、「アルコール中毒」(3747人)と続いている。
路上生活者の多い通りとしては、市北部マルジナル・チエテに近いクルゼイロ・ド・スル大通りが6895人で最も多いが、セントロのカンポス・エリーゼオス区やセー区のように、そうした通りが密集していることで有名な地域もある。