ブラジル中銀が毎週月曜日に発表する、経済指標動向予測調査フォーカスが1日に発表され、今年の国内総生産(GDP)の成長率予測が、先週の0・87%より0・02%ポイント低い0・85%へ、18週連続で下方修正された。同日付現地サイトが報じている。
フォーカスは中銀独自の予測ではなく、中銀が100以上の金融機関に対して行った聞き取り調査の結果をまとめたものだ。中銀は独自の予測を3カ月毎に出しており、6月末に出された独自予測は0・8%だった。
フォーカスでは、公式インフレ率(IPCA)の予測や、通貨政策委員会が決める経済基本金利(Selic)、ドル/レアル相場の動向予測も出している。
インフレの予測値も先週の3・82%から3・80%へと変更され、Selicも先週の5・75%から5・50%へと引き下げられた。ドル/レアル相場に関しては1ドル=3・80レと横ばいだった。
フォーカスはその年の数値の動向だけでなく、翌年、翌々年の動向予測も出している。
6月3日までは2・50%だった「2020年のGDP成長率予測」はその後、2・23%、2・20%と連続して下がっている。
1月現在の今年のGDP成長率予測は2・6%だったが、半年も経たずに1%を割り込んだ。来年のGDP成長率の予測値が今の段階で下方修正されていることは、大きな懸念材料といえる。