リオ州市警と同州検察局は3日朝、リオ州最大のミリシア(犯罪者の民兵組織)ボンデ・ド・エッコの金を動かしていた疑いで6人を逮捕した。捕まった6人の内の1人は引退した元軍警だった。
捜査チームは、〃ジーニョ〃と呼ばれるルイス・アントニオ・ダ・シウヴァ・ブラガの行方も引き続き追っている。
ジーニョは、警察が同ミリシアの長と目しているウェリントン・ダ・シウヴァ・ブラガ(通称エッコ)の兄弟だ(この二人は、別の作戦で逮捕令状を受けたが、逃亡中でもある)。
巨大ミリシアのリーガ・ダ・ジュスチッサから派生したボンデ・ド・エッコは、リオ市西部から近隣の市にかけて勢力を拡大しており、住民や商人に対する脅迫行為なども頻発している。
ミリシアには現・元警官や消防士、政治家まで加わっている例が多く、武装もしているため、警察も安易に手が出せない。海賊版の有料テレビを売りつけ、ガスの販売や乗り合いバスの運行を独占するなどして、地域の闇経済を牛耳っているほか、一見すると、合法的な「会社組織」の形態をとっていたり、一般企業を脅迫して傘下に収めたりしているミリシアもある。
ボンデ・ド・エッコの場合は、2014年に起きた企業家殺害事件への関与も疑われている。被害者の会社は事件後に、ボンデ・ド・エッコの手に渡っている。
リオ州の裁判所は、ボンデ・ド・エッコ傘下の会社の封鎖と資産の差し押さえも承認し、逮捕令状と共に、合計11件の家宅捜索、押収令状を発行した。
リオ州検察局はボンデ・ド・エッコは違法行為で集めた資金を、一般企業の会計を通すことで資金洗浄していたとも指摘している。検察によると、ジーニョと今回逮捕された元軍警のクレイトンは、バイシャーダ・フルミネンセで砂や砂利を採掘する企業を通じ、2012年から17年に4100万レアルを得ていたという。
3日朝の作戦で捕まった6人と、逃亡中のジーニョを含めた7人は、犯罪組織形成とマネーロンダリングの容疑で起訴された。(3日付G1サイト、同アジェンシア・ブラジルより)