1月25日に発生したミナス・ジェライス州ブルマジーニョの鉱滓ダム決壊事故現場で3日夜、新たな遺体が発見され、4日夜、身元も判明したと4日付現地紙サイトが報じた。
事故発生から5カ月以上を経ての遺体発見は、152人の消防士らのたゆまない努力の結果だ。
新たな遺体は、8メートルに及ぶ鉱滓の下に埋まっていた。ズボンのポケットには身分証明書が入っていたが、指紋での確認が困難だったため、11時間かけて歯の治療記録などと照合し、倉庫管理の責任者だった、外注企業レフラマックス社のカルロス・ロベルト・ペレイラ氏(62)だった事が確認された。
遺体が発見された場所は重機類を使った作業が行われていた地区で、これまでにも別の遺体が見つかっていたという。
これにより、コレゴ・ド・フェイジョン鉱山で起きたB1と呼ばれる鉱滓ダム決壊事故による死者は247人、行方不明者は23人となった。
専門家によると、事故から161日を経て見つかった遺体がほぼ完全な状態だったのは、鉱滓の中に埋まっていたため、低温で湿気があり、外気に触れないという条件下に置かれ、腐敗が進みにくかったためだという。
ダム決壊で流出した鉱滓は1050立方メートルに及び、最大15メートル堆積した場所もあるとされている。消防が取り除く事が出来た鉱滓の量はその10%以下だというが、鉱滓に飲み込まれた犠牲者の90%以上の遺体が見つかった事になる。
他方、ミナス州防災局は4日、やはりベロ・オリゾンテ大都市圏のイタイアイウス市の住民70人(23世帯)を退避させる事に決めたと発表した。同市にあるアルセロル・ミタル社のセラ・アズル鉱山の鉱滓ダムが決壊した場合に、短時間の内に鉱滓に直撃される可能性が高い地区の見直しを行った結果だ。
イタイアイウスの鉱滓ダムは、マリアナやブルマジーニョのダムと同じ構造だが、2012年からは使用されていないという。ダム決壊の危険度そのものは、4日の時点でも2のままで変わっていないという。同市では2月にも、48世帯、159人が退避している。