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パラナ民族芸能祭=日本伝統芸能ショーで魅了=龍千多さん「昨年より良い!」=踊り会優美に、和太鼓勇壮に

艶美な舞いを見せるリジアさんら

 パラナ民族交流協会(ブランカ・ヘルナンド・バルコ会長)主催の「第58回パラナ民族芸能祭」が同州クリチバ市のグアイーラ劇場で開催され、6日にクリチバ日伯文化援護協会(ノリヤス・カワハラ・セト・タケグマ会長)が日本の伝統芸能を披露した。2階席まで埋め尽くす程の観客を魅了し、演者に割れんばかりの拍手が送られた。この民族芸能祭には6月30~7月12日の間、日本、南米、欧州など9カ国の移民コミュニティから15団体が出演した。

2階席まで満員の会場

 クリチバ文協による日本伝統芸能の公演は、6日午後8時40分頃に開演。今年のテーマは「令和(Belo Harmonia)」。太鼓、日本舞踊、よさこい、三味線、民謡を披露し、観客を大いに惹きつけ、会場は大歓声と拍手、感動に包まれた。
 司会の田丸ラウラ弘子さん(二世)、大嶋晴男さん(34、三世)は「令和には、全ての人々が美しく心を寄せ合う中で文化が花咲くという思いが込められています。令和最初のショーで、客席の皆様と心を合わせます」と開演挨拶を行った。
 踊り会はプログラム『花』や『海の祈り』などで、三、四世の若い世代4人を中心に、ゆったりとした優美な舞いを見せ、観客は思わず見とれた。30年近く踊り会の指導を行い、現在も月に一度サンパウロ市から指導に来ている花柳龍千多さんも、舞台袖から見守り「昨年より良くなっている。綺麗にできていた」と胸をなでおろした。
 龍千多さんは「今では教え子が、子供にも踊りを教えてほしいと言ってくるようになった。こんな良い生徒達はいない。私は幸せだと思う」と生徒への愛情を見せた。「この芸能祭があるから私も成長できる。観客が飽きないよう、毎年どんどん良くしないといけない。もう来年のプログラムを考えないと」と楽しそうに語った。

若葉よさこいのメンバーら

 舞台最年長の民舞愛好会会長の梅沢ツネさん(92、福島県)は、「仲良く息の合った踊りを見せられた。オッチモ(最高)!」と笑顔で話した。踊り会の渡辺リジアさん(23、四世)は「演者たちの調和と美しさを見せたい」と意気込んだ。その妹のベアトリスさん(16)は踊り会と若葉太鼓をかけもち。「本番で大変なのは着替え。踊りと太鼓の練習は忙しかったけど、好きだから大変とは思わなかった」と生き生きと感想を語った。
 会場運営の手伝いをしていた斉藤博美さん(27、三世)は「太鼓が好きで、琉球國祭り太鼓の盛り上がる感じとか、若葉太鼓のテクニックが好きです」と微笑んだ。
 芸能祭は各公演の観客数を集計し、順位を競う。下位の団体は来年の公演で、一日に他団体と2公演になったり、小さな劇場での公演となる。日本は毎年1500~2千人が来場し、上位入賞を果たしている。


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 パラナ民族芸能祭では、日本の歌手Coccoの『ニライカナイ』、東日本大震災の復興歌『花は咲く』を演奏した琉球國祭り太鼓が、大迫力の音響で客席を圧倒した。若葉よさこいの演者は「はっ!」「そーれ!」とかけ声を張り上げ、激しく舞台を舞い踊りながら、息の合ったフォーメーションダンス、演舞中に一瞬で衣装替えを行い、会場の興奮を誘った。上原裕美さん(21、三世)は琉球國祭り太鼓に参加している友達や親戚を観に来ており「素晴らしい、パワフルだった!」と太鼓の迫力に興奮した様子だった。日本舞踊のしとやかさと、和太鼓の動の魅力が合わさってこその日本文化?!