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東京2020まであと1年=ブラジル五輪委員会が開催=「所縁の深い日本で良い成績を!」

野口総領事の右がワンデルレイCOB会長、ブラジル局長、その他の来賓、元メダル選手らが記念撮影

 「『モニカの仲間たち』が先頭きって、代表チームの応援に駆けつける。みんなで応援しよう!」――ブラジルを代表するマンガ家マウリシオ・デ・ソウザ氏は、代表ユニフォームを着た人気キャラクターの絵をプロジェクターに写し、そう呼びかけると歓声が上がった。サンパウロ市ジャパン・ハウスで17日晩、ブラジル五輪委員会(COB、パウロ・ワンデルレイ・テイシェイラ会長)と在聖総領事館(野口泰総領事)が共催する特別イベント「東京2020まであと1年」が開催され、同委員会や各競技の連盟役員、元五輪メダル選手ら約100人が招待され、華やかな雰囲気の中で開催された。東京五輪は1年後、来年7月24日に開会する。

ブラジルユニフォームを着た『モニカの仲間たち』を前にしたマウリシオ氏

ワンデルレイCOB会長

 冒頭、ワンデルレイ会長は「リオ五輪からもう3年が経った。あっという間じゃないか。ということは、東京2020まであと1年は更に早い。2016年からの準備は、最終直線に入った。一気に駆け抜けよう!」と、元柔道トレーナーらしく勢いよく挨拶した。
 司会は、女子バレー代表選手としてアトランタ五輪(銅)、シドニー五輪(銅)の黄金期を築いた有名人ヴィルナさんが担当。「日本人はブラジルに100年以上前から様々な貢献をしているが、中でもスポーツ、柔道は格別。今までに全五輪競技を通して一番多くメダルをもたらしたのも柔道で、なんと22個。だからここで開催することになった」と語り、野口総領事にマイクを渡した。
 総領事は「ブラジル柔道の向上に貢献したことを大変誇りに思うのと同時に、ブラジルは90年代にサッカーJリーグに一流選手をたくさん送り込んでくれ、日本のレベルを上げてくれたことを感謝したい。来年はぜひ東京へ五輪観戦に来てほしい」と呼びかけた。

ブラジル局長

 連邦政府を代表して、市民省スポーツ特別局(旧スポーツ省)のデッシオ・ブラジル局長は「19年予算は政府全体の支出が削減されたのに伴い、スポーツも減った。ロテリア・フェデラル売上げからの選手育成資金は今停止されている。だが、それをなんとか解除して各連盟に出せないか検討する」と語ると選手たちから拍手が上がった。

 五輪委員会スポーツ部のジョルジ・ビシャラ部長は「水泳の岡本哲夫、柔道の石井千秋ら日本人・日系人の五輪貢献には目覚ましいものがある。リオ五輪の時、日本代表団がやったことの逆を我々は準備している。12時間の時差、食文化の違いなどを補う。あと1週間で、リマではパン・アメリカン大会が始まる。そして本番は1年後の東京だ」と日本の7都市名を記したキャンプ地の地図を示した。

ビシャラ部長はブラジル代表選手団のキャンプ地を地図で紹介

 漫画家マウリシオ氏に続いて、同委員会のロジェリオ・サンパイオ理事は「ブラジル局長の言葉は各連盟に勇気を与えた。日本には世界で3番目に大きな在外コミュニティがあるから、応援団には事欠かない。あとわずか1年、所縁の深い日本だから、より良い成績を残してほしい」と締めくくった。

ジャパン・ハウス入り口に掲げられたオブジェ


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 「東京2020まであと1年」会場にはブラジル野球連盟の大塚ジョルジ会長やブラジルスポーツ・クライミング連盟の西村ラファエル会長の姿も。大塚会長に「ブラジル代表は東京に行けそうですか?」と尋ねると、「アメリカ大陸で出場枠が2つしかない。一つはもう米国に決まり。来年3月にカリフォルニアで開催される予選大会で、優勝しないともう一つになれない。でもカナダ、ドミニカとか強豪がひしめいている」と苦しそうな表情を浮かべた。そこをなんとか、頑張ってほしいところだ。