連邦下院議会で10日に行われた、社会保障制度改革を含む憲法改正案の承認投票では、19人の左派政党所属議員が、「改正案に反対せよ」との党の方針に造反し、賛成票を投じた。21日付現地紙は、これらの議員がこれまで何回造反したかを調べ、報道している。
〃造反議員〃は、ブラジル社会党(PSB)から11人、民主労働党(PDB)から8人出た。今年の議会で行われた144回の記名投票で、これらの議員がどのような投票をしたかを地元紙が調べると、最も多く党の方針に逆らったのはロドリゴ・コエーリョ下議(PSB)だ。118回投票した同下議は、実に65回にわたって造反した。
PDTの造反者8人の中で、最も造反率が高かったのはタバタ・アマラウ下議だ。同下議は74回投票し、その内の32回で造反している。
PSBやPDTは、144回の記名投票全てで党としての投票方針を示した訳ではない。PDTは125回、PSBは128回、党の方針を出していた。
PSBやPDTの幹部たちは、造反議員たちを除名処分にすると脅しており、既にタバタ・アマラウ下議には党員資格一時停止処分が下された。
アマラウ下議はツイッターに、「私の社会保障制度改革への賛成票は、買収されたわけではないし、議員割当金に左右されたのでもない。信念に基づいて投票した」と書き込んだ。同下議はさらに、新聞のコラムで、「多くの政党は既に国民の意見を代弁していない。政党幹部たちは古い政治理論を内部で振りかざしている」と党本部の姿勢を批判した。