経済省は22日、今年の政府予算を新たに14億5千万レアル凍結すると発表した。
政府は今年3月にも300億レアル規模の予算凍結を発表したが、その一部が教育関連予算だったために大きな反発を招き、5月の反政府デモへと発展した。
政府は「即時凍結ではない。今後予算不足が生じた際に節約(コンティンジェンシアメント)することが必要となる分野を公表しただけ」と釈明したものの、デモの抑制にはならなかった。
このため、5月には、予算凍結額を抑えるために予備費を投入することと、教育関連予算の凍結額減額が発表された。
今月初め、政府は今年の国内総生産(GDP)成長率予測を、1・6%から0・81%へ修正した。また、経済活動の低迷、低下に伴い、22日の発表では、年間の税収予測も53億レアル程下方修正された。
これにより、今年の財政目標である、「政府の基礎的収支(プライマリーバランス)の赤字1390億レアル以内」を達成するために、22億6600万レアルが不足することとなった。
不足分全てを予算凍結でカバーするのを避けるため、政府はまず、不測の事態のためにとっておいた余剰金8億900万レアル全額を放出。これで不足分は14億4200万レアルになった。
地元紙は、2月末現在の余剰金は54億レアルあったが、政局調整を目的とした議員割当金の払い出しで、8億900万レアルに減ったことも報じている。
14億5千万レアルをどこの省庁に割り当てられた予算から削るか、社会保障制度改革承認手続きの過程で大盤振る舞いされた議員割当金が、今回の予算凍結でなかったことになるのかなども決定されていない。
経済省の経済政策チームは、どの省庁の予算を凍結するかは30日までに明らかにする意向だ。
ボルソナロ大統領(社会自由党・PSL)は先週、「予算凍結といっても、一つの省庁を〃抹消する〃だけ」と、最近続いている不適切な言葉遣いを再び行った。
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