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《ブラジル》ボルソナロ大統領の放言連発に側近も悲鳴=「政権運営に支障」と緊急会合

 とどまるところを知らないボルソナロ大統領の暴言、放言に、「政権運営に支障をきたす」と懸念した側近たちが、7月30日午前中、緊急会合を開いたと、7月31日現地紙が報じた。
 ブラジル弁護士会(OAB)のフェリッペ・サンタクルース会長の父親の死に関して不謹慎な発言をしたり、「アマパー州の先住民を襲撃したのは保護区に不法侵入した金採掘人だとは思わない」と言ったりしている内に、政府はポジティブなイメージ、具体的な政策プランを国民に広めることに失敗したと、側近グループは見ている。
 フェリッペ・サンタクルースOAB会長の父、フェルナンド・サンタクルース氏は、軍政時代に軍部に殺害されたが、ボルソナロ大統領は7月30日にも、「軍政時代に誰それが誰それに殺されたとか、そんなことを正式に証明する文書はない。OAB会長の父が軍部に謀殺されたなんてまやかしだ」と発言した。
 大統領側近筋の会合では、二つのことが確認された。一つ目は、「ここ数日、大統領をマスコミの前に出しすぎたことは誤りだった」で、二つ目は、「大統領に進言を行うグループの中で、『イデオロギー偏向組』がいつの間にか、大統領に取り入ってしまった」だ。
 誰が大統領に「反左翼」「反リベラル」色の強すぎる思想を吹き込んだのかは特定出来ていないが、ボルソナロ大統領が好むSNSでの広報を担当する一派が怪しいと、側近グループは見ているようだ。側近グループは、大統領をメディアから守ることを確認したほか、大統領の長男で他の弟よりも幾分〃穏やか〃なフラヴィオ・ボルソナロ上議が帰国すれば、大統領も少し落ち着くのではと期待している。