山口ロータリークラブ(波多野義憲会長、山口県山口市所在)は、今年もブラジル山口県人会(伊藤紀美子会長)を通じて、高齢者福祉施設「憩の園」(佐藤直・救済会会長)と託児所「ジラソル」(和田アンナ所長)に10万円相当の寄付を贈った。
日本から贈られた寄付金で山口県人会が、日本米420キロ、粉石鹸約160キロ、液体石鹸50リットル、塩素漂白剤24リットル、洗剤1・8キロを購入。7月18日、同会館で2団体に物品贈与式が行われた。
物品は2団体で分けられ、ジラソルからは和田所長により、他の託児所にも物品が届けられる。
佐藤会長(76、三世)は「施設入居者は半数が一世で、日本米はとても喜ばれる。助けてくれる人がいるのだから、もっと頑張らないと」と笑顔を見せた。
山口ロータリークラブは、1994年からブラジルの非日系孤児院に寄付金を贈り、05年からは希望の家福祉協会への寄付を始め、10年ごとに寄付先を変えながら援助を続けている。
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日本の山口ロータリークラブは山口県人会を通じて、ブラジル日系福祉団体に10万円相当の寄付を贈ったが、伊藤会長によれば、外国への援助活動には問題もつきものだそう。同クラブは以前、インドやアフリカへの援助も行ったが、金品が紛失するなど、受取先に届かないトラブルがあったという。「ブラジルには県人会があり、信用できる」という理由から、ブラジルへの支援は続いている。日本人の誠実さが日伯をつなぎ、ブラジルの助けとなっている。今後も続くことを願うばかりだ。