【既報関連】連邦検察庁内の高等審議会は6日、軍政中の「政治犯の死亡や失踪に関する特別調査委員会」にボルソナロ大統領が指名した委員候補の一人、アイルトン・ベネジト氏の委員会入りを却下した。7日付現地紙が報じている。
ベネジト氏は、ボルソナロ大統領が1日に指名し、官報に掲載した同委員会の4人の新委員候補の一人だった。
この人事交代は、7月29日に大統領がブラジル弁護士会(OAB)のフェリペ・サンタクルス会長を批判し、同会長の父親のフェルナンド氏が軍政下で政治犯として失踪したことに言及。同委員会元委員長らから批判を受けた後に行ったものだ。同委員会が同月24日にフェルナンド氏の死亡証明書を発行したにも関わらず、大統領は軍による殺害を否定。反体制派が殺したとしていた。
だが、6日に行われた新委員の信任投票で、得票数6対4でベネジト氏の就任は見送られた。同氏はネット上で、1964年の軍事クーデターを祝う言動を行っていた。
大統領が指名した他の3人の委員候補も、自身の党・社会自由党(PSL)党員や軍人だったことから、反発は強い。同委員会のメンバーは、本来は検察庁長官が指名するものだが、大統領は人権相との連名で委員交代を公表していた。
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