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「サッカー王国」体験に遠征=三浦泰年率いるFCトッカーノ

来伯した選手ら

 実弟・三浦知良選手とともにJリーグ発足時から活躍し、現在も指導者として日本サッカー界を支える三浦泰年氏。自分が設立、代表を務める少年サッカークラブチーム「FCトッカーノ」(東京)のメンバーを連れ、7月26日に来伯した。5日まで滞在し、当地クラブチームとの対戦などを行った。
 今回遠征に参加したのは、14歳以下(中学2年生)のメンバー29人と、引率の泰年氏、監督ら3人。
 取材時点の1日までにサントスFCなど当地の4チームと対戦。接戦ながら0勝1分3敗だった。28日には元ブラジル代表ゴールキーパーで、日伯サッカー界で指導者としても活躍、泰年氏も指導を受け恩師と語るエメルソン・レオン氏の下で練習するなど、サッカー王国・ブラジルで技術、精神面の向上に挑んだ。
 コーチの金丸智さんは「試合を見る限り、日本の子供らの方が技術はある。ただチャンスで決めきれない。ブラジルの子供は変化する状況に即した適切な判断が下せており、サッカーを理解している」と批評を語った。
 泰年氏も日伯の意識の違いに言及。「ブラジル人からは『プロ選手になりたい』というサッカーに賭ける気持ちがにじみ出ている。試合でもボールを取られたブラジル人が、相手の足を蹴る場面があった。マナー云々ではなく、その気持ちの強さを肌で感じて成長してほしい」とブラジル遠征への期待を明かした。
 14歳以下チームの主将・星野幹久郎さんは「ブラジル人はちょっとした隙からチャンスを作る。日本でプレーしてきた感覚と大きく違う」と試合の感触に驚いた様子。横山夢樹さんも「ブラジル人はボールを持った直後、攻撃に転じる切り替えが素早い。そういった長所を吸収していきたい」と意気込みを見せた。
 FCトッカーノでは13~15歳の間に一度は海外遠征を経験するそう。7、8年前から取り組みを始め、これまでブラジルやイタリアへ足を伸ばしている。