保健省が20日、全国の麻疹(はしか)の患者が1845人となり、生後6カ月以上1歳未満の乳児への予防接種も全国に拡大する意向だと発表したと20、21日付現地紙、サイトが報じた。
14日現在の患者は1388人だったから、僅か1週間で32・9%増加した。患者が発生した州も4州から11州(88市)に増えている。
特に目立つのは直近90日間で、この期間中だけで、サンパウロ州1662人、リオ州6人、ペルナンブコ州4人の他、バイア、パラナ、ゴイアス、マラニョン、ピアウイ、セルジッペ、エスピリトサント、リオ・グランデ・ド・ノルテの各州で各1人の、計1680人の患者の発生が確認された。
18日現在の患者を年齢層別に見ると、20~29歳39・8%、30~39歳14%、1歳未満13・6%、15~19歳10・2%、1~4歳9・9%、40~49歳4・4%となっており、生後6カ月~1歳未満の乳児への予防接種を全国に拡大する方針も明らかにされた。5~9歳、10~14歳、50歳以上の患者は2・6~2・8%だった。
なお、ゴイアス、マラニョン、ピアウイ、エスピリトサント、リオ・グランデ・ド・ノルテの各州で確認された患者とリオ州で確認された患者の一部はサンパウロ州で感染したとされている。また、バイア州の患者はスペインで感染しており、ペルナンブコ州の患者がこの患者と接触した事も確認された。
なお、サンパウロ州保健局は同日夜、州内の患者は1797人で16日現在の1319人より36%増えたと発表。患者最多はサンパウロ市の1314人で、グアルーリョス56人、サントアンドレ47人、サンベルナルド・ド・カンポ35人など、74市で患者が確認されている。
なお、サンパウロ市市役所は16日に、予防接種キャンペーンを8月31日まで延長する事を決めた。
麻疹流行は世界的な現象で、12日付の世界保健機関(WHO)の報告によると、1~7月に患者発生が確認された国は181カ国、患者数は36万4808人で昨年同期の3倍。アフリカでは昨年同期比10倍の患者が発生しているという。
国内、国外を問わず、感染地域に旅行する場合は、15日以上前に予防接種を受ける事が推奨されている。