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ブラジル産大豆の不買示唆=世界的なサケ養殖業者がアマゾン理由に

パラナグア港での大豆の積み込み(Ivan Bueno/APPA)

 世界有数のサケ養殖業者のMowi ASA(本社ノルウェー)が28日、ブラジルが森林伐採を抑制しなければ、ブラジル産の大豆の購入を停止するとの意向を表明した。
 ブラジルの熱帯雨林を保護するための資金が凍結された事もあり、森林伐採や森林火災が増えている事は世界的に知れ渡り、ジャイール・ボルソナロ大統領やその政権に対する国際的な批判は日に日に高まっている。
 同社の持続可能性担当理事、カタリーナ・マルチンス氏は、「アマゾンに対する政策は受け入れ難い。Mowiはよりよい条件で生産している原材料の購入先を探す事を考えねばならない」としている。
 同社は今年も43万トンのサケの出荷をと期待している世界有数のサケ養殖業者で、魚用の餌の大規模生産者でもある。
 マルチンス氏は、「我が社が使う原材料は品質が保証された業者から仕入れている。我が社はこれらの業者が森林伐採や人権侵害と無縁である事も保証しなければならない」と強調し、「我々だけでなく、ブラジル産の商品の購入者は皆、熱帯雨林は保護されるべきであり、現状は受け入れ難いと明言している」と言葉を重ねた。
 28日は、アマゾンの熱帯雨林での森林火災の増加や、伐採や焼畑がアマゾンでの農牧用地確保と関係がある事が世界的に報道された事を受け、世界的な靴のメーカーがブラジル産の皮革原料不買を通達した日でもある。ブラジル皮なめし産業センターのジョゼ・フェルナンド・ベロ会長は通達後も、不買は起きないとの考えを表明したが、Timberland、Vans、Kiplingの銘柄を持つVFコーポレーションは同日夜、ブラジル産皮革原料不買を明言した。
 Mowiが本社を置くノルウェーは、ブラジルのリカルド・サレス環境相がアマゾン基金の扱いを一方的に変更しようとした事や森林伐採が増えている事を理由にアマゾン基金への寄付を停止した国の一つだ。サレス環境相は寄付停止後、「北極海で石油を採掘し、捕鯨を行っているような国に、我が国の森林伐採を批判する資格はない」と同国を批判し、両国間の緊張関係を高めるような言動も取っている。(28日付エスタード紙、29日付G1サイトより)