森林伐採や森林火災の増加で、国内外からの批判を浴びている法定アマゾンを巡る諸問題について話し合い、解決の道を探るため、政府閣僚らが2日、パラー州ベレンに派遣されたと1、2日付現地紙サイトが報じた。
2日朝、ベレンに到着したのは、オニキス・ロレンゾーニ官房長官、リカルド・サレス環境相、フェルナンド・アゼヴェド国防相、テレーザ・クリスチナ農務相、ジョージ・オリヴェイラ大統領府総務室長の5閣僚だ。
彼らを迎えたのは、法定アマゾン(東部)のエウデル・バルバリョ(パラー)、マウロ・カルレセ(トカンチンス)、マウロ・メンデス(マット・グロッソ)、ヴァウデス・ゴエス(アマパー)の各知事と、カルロス・ブランダン(マラニョン)副知事だ。
今回の会合は、アマゾンでの森林火災対策について討議するために8月27日に大統領府を訪れた法定アマゾン9州の知事達が提出した、持続可能な開発のための戦略的な計画についての討議を掘り下げ、具体策を講じるためのものだ。戦略的な計画には、アマゾン基金を含む国際的な支援受け入れ再開と、基金運営に関する基準作りなども含まれている。
会合に先立ち、ロレンゾーニ官房長官は、各州の問題を把握し、解決するためには現地の知事達との話し合いは不可欠との意向を表明。また、8月の会合では、農業生産を促し、環境保護を強化するための構造的な行動計画が提案された事を受け、政府側も、地域経済の発展促進と共に、法定アマゾンの保護を望んでいる事も明白にした。
会合には大統領府秘書室長官、同安全保障室長官、鉱山動力相、女性家庭人権相も参加する予定だったが、日程の都合で代理が送られた。法定アマゾン西部の知事との会合は3日にアマゾナス州マナウスで開かれる。
アマゾンは熱帯雨林だが、開発で孤島となった森林は動植物の生態系が変化し、水分維持能力やバクテリアによる堆積物分解能力も低下する。また、森林伐採で開発した農地は地力がない上、焼畑で土中の栄養分なども壊れるため、短期間で生産性が殆どなくなり、伐採や焼畑を頻繁に繰り返す必要が生じる。また、水分やバクテリアが減ると、腐食すれば栄養分となり得る木の葉や草も枯れるだけとなり、煙草投げ捨てなどで容易に火災が起きるようにもなる。