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大耳小耳

 俳誌『朝蔭』478号が8月に発行された。《母の日や誤字も嬉しき子の便り》(モジ=幸村みさを)には思わず共感。日本語で書こうとしてくれた子の気持ちだけでも嬉しい。《蘭園や花の浄土もかくあらん》(モジ=佐々木君代)という作品からは、馥郁たる匂いまで漂ってきそう。《英語多き母国誌に辞書秋灯下》(SBC=吉本加奈)にも考えさせられる。英語ならまだしも、在外邦人には意味不明なカタカナ英語が多数。いくら辞書を探しても…。《粽(ちまき)食う異人生徒や日語校》(リオ=小野通子)。今ではこれが珍しくない光景になりつつあり、ブラジル人生徒の方が多い学校や、日系人より日本文化に詳しい生徒も。《ミキサーで容易(たやす)く作るとろろ汁》(サンパウロ市=丸山和子)には、目からウロコ。