先週17、18日にかけて行われ、経済基本金利(Selic)を最低値更新となる5・5%と決めた、ブラジル中銀の通貨政策委員会(Copom)の議事録が24日に公開された。それによると、中銀は第3四半期(Q)の経済は若干回復すると見ていることが分かった。同日付現地サイトが報じている。
「経済回復」とは、国内総生産(GDP)のプラス成長のことを指す。8月末に出た第2QのGDPは、前期比0・4%増だった。第3Q(7~9月)のGDPが出るのは11月末だ。
議事録には「勤続期間保障基金(FGTS)や社会統合基金/公務員財形計画(PIS/PASEP)の支払い開始の影響も受け、今後の数四半期は成長が加速するだろう。これらの資金の支払い開始の影響が強く出るのは第4Qと思われる」と記されていた。ただ、こうした景気刺激策の影響を抜きにした場合の経済成長は非常に緩やかだと中銀は見ている。
また、Copom議事録には、「低インフレが続くことが予想され、さらなる利下げの可能性も出てくるが、Selicはインフレ予測だけでなく、経済活動の評価、リスクバランスなども考慮に入れて決定される」と記されていた。
Copomは、12カ月間の累積インフレは今後数カ月で下がり、年末には8月現在の累積インフレと同じ水準(3・43%)で落ち着くだろうと見ている。12カ月間の累積インフレは、1月に発生したブルマジーニョ鉱滓ダム決壊事故の影響などで、4月に4・94%をつけていた。
議事録の中では、「経済回復のために必要な諸改革を継続することが重要」とも指摘している。
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