最高裁は2日、「報奨付供述(デラソン・プレミアーダ)に基づいて起訴されたラヴァ・ジャット(LJ)作戦での裁判の被告が不当とした、裁判上の手続きは是正すべきか」についての審理を再開し、「裁判の手続きは不適切」との最高裁見解が7対4で正式に決まった。だが、注目されていた、この見解をどのように適用するか(LJ裁判の結果は変わりうるか)については判事間でも意見が割れ、審理が無期延期となった。3日付現地紙が報じている。
2日の審理は、9月25~26日に最高裁で行っていた、「報奨付供述供述を基に起訴された被告(被供述者)が裁判の最終段階で行った最終請求の時間が、報奨付供述を行った被告(供述者)に与えられた時間と同じ(供述者の後の弁明を拒否された)だったのは適切か」を問う審理の続きだ。
この審理は、ペトロブラス元役員のマルシオ・デ・アウメイダ・フェレイラ被告の控訴審でもあり、裁判の手続きが不適切と判断された場合は、これまでに行われたLJ作戦の判決が変わる可能性があった。
前回までの審理では、7対3で「不適切」との考えが優勢だったが、前回早退したマルコ・アウレーリオ判事は、「不適切ではない」との判断を下した。だが、他の判事の判断は変わらず、7対4でフェレイラ被告への判決は無効化された。
これで、「報奨付供述に基づく裁判では、被供述者は供述者の後に最終抗弁を行う権利がある」ことになり、それが認められてこなかったLJの裁判の判決は無効になる可能性が出てきた。
最高裁第2小法廷は8月、18年3月に行われた第1審で当時のセルジオ・モロ判事(現法相)がこの手続きを踏まなかったために不利益を被ったというアウデミール・ベンジーネ被告の申し立てを受け入れ、同氏に対する判決を無効化していた。今回の審理は、このときの判断を他の裁判にも適用するか否かを問うものだった。
だが、「どの裁判にどのように適用するか」の審理では判事の意見がまとまらず、適用基準の決定は無期延期となった。
最も注目されているのはルーラ元大統領の裁判だ。ジアス・トフォリ長官は、ルーラ氏が現在服役する理由となった、サンパウロ州グアルジャーの高級住宅を介した収賄容疑に関しては、「報奨付供述に基づいた裁判ではない」として対象外とし、サンパウロ州アチバイアの第1審の裁判のみを対象にするべきとの見解を示したが、他の判事から、同じ被告で一方の裁判だけが対象で他が違うという事態が起こるのはいかがなものかなどの反論が起こり、結論に至らなかった。
最高裁は前回の審理の後、「これではLJ作戦の全被告が判決無効の対象となってしまうのではないか」と考える人々から批判を受けているが、ジウマール・メンデス判事などは既に、「判決見直しの対象には制限を加えることになる」との見解を示していた。