10日、国家原油庁(ANP)による石油・天然ガス採掘権に関する入札が行われ、最低見込み額を大幅に上回る89億1500万レアルという記録的な収益(ボーナス、落札謝礼金)を獲得した。10日付現地サイトが報じている。
今回の入札は全国5カ所の盆地(海盆)にある36区画を対象とするもので、実際に落札されたのは3分の1の12区画に過ぎなかった。
だが、これら12区画の落札謝礼金はANPが見込んでいた最低額(底値)を大きく上回った。ANPの見込んでいた底値は、今回落札された12区画だけなら15億7900万レアル、36区すべてだと32億1600万レアルだった。
「入札ではいつも、底値をどれだけ上回るかに期待している。今回の落札謝礼金は史上最高額を更新した」と、ANPのデシオ・オドーネ会長は発表した。
落札謝礼金が最大だったのはカンポス盆地のCM541区で、40億2900万レアル。落札者はトータルE&Pド・ブラジル、QPI、ペトロナスが組んだコンソーシアムだ。落札者にはならなかったが、ペトロブラスとエキノール・ブラジルによるコンソーシアムは40億9千万レアルの提示を行っていた。
今回落札された油田の大半(10区画)はカンポス盆地のもので、残る2区画はサントス盆地のものだった。
逆に、北東部の油田に対しては応札企業が現れなかった。特に、バイア州沖の区画は、アブローリョス海洋公園を破壊する恐れがあるとして、環境保護団体が抗議運動を起こしていた。
また、サントス盆地でも、9区間は落札者が現れなかった。
今回の入札には17の企業が参加したが、国内からはペトロブラスとエナウタの2社が参加したのみで残る15は全て外国企業だった。この内の14社はこれまでに行われた15回の入札で少なくとも1件、契約を勝ち取っていたが、マレーシアのペトロナスは今回が初めての契約となる。