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ロンドリーナ=村上すみ子さんに名誉市民章=日本舞踊の普及に長年貢献

受章した村上さん(左から1番目が富永市議、3番目が村上さん、ニッポパラナ新聞9月付けより、Foto: CML/Imprensa/Devanir Parra)

 パラナ州ロンドリーナ市議会は、村上すみ子さん(81、三世)に8月23日、名誉市民章を授与した。受章は富永エドゥアルド市議の推薦によるもので、長年にわたる同地での日本舞踊普及に対する貢献が認められた。
 村上さんは、戦後移民で花柳流日本舞踊指導者の野稲(のいね)美栄子さんから指導を受けた。
 野稲さんが家庭の事情で帰国する際、村上さんを後任の指導者として指名。「日本舞踊を絶やさぬように伝えていってほしい」という師の言葉を受け、村上さんは指導を行いながら、周囲の舞踊愛好者の応援もあり、「村上舞踊研究会」を創設。門下生の指導を行ってきた。
 本人も舞踊を始めて50年以上になる。同研究会が毎年開催する「日本舞踊発表会」も、今年で36回目を迎えた。
 受章式には同市議や、林ゆきのさん、広田ちえ子さん、マルコス・シルバさんら歴代の門下生、関係者ら約100人が出席した。
 村上さんは「受章の連絡があった時は、少し疑うくらいに思いがけないことだった。でも周囲の方々、生徒の応援のおかげでここまで進んでこられた」と周囲への感謝の言葉を述べた。(中川芳則通信員)