【既報関連】8月末から始まった北東部への原油漂着は、同地域での環境や経済活動に深刻な影響を及ぼしており、14日と15日にはバイア州とセルジッペ州が相次いで緊急事態宣言を行ったと14~16日付の現地紙やサイトが報じた。
緊急事態は既に地域省からも承認されており、汚染地域からの住民退避や、汚染物質の回収、飲用水や基礎食料品セットの供給などを含む災害対策に対する国の支援を受ける事が可能となった。
北東部の海岸ではウミガメやイルカ、海鳥などの死体が相次いで回収されている。これらの動物は、体表に付着した汚れから原油が原因で死亡したとみなされていたが、16日にはピアウイ州で回収されたウミガメの死体に原油と思しき物質を飲み込んだ痕跡があったとの解剖結果も報告された。
また、国立再生可能天然資源・環境院(Ibama)が、大西洋上を写した衛星写真を分析した結果、洋上には原油が漂流している様子がなく、北東部の海岸に漂着した原油は、海面下から流れ出ている可能性がより強くなったという。
Ibamaによると、16日現在で原油漂着が確認されているのは9州166カ所だが、衛星写真では洋上から海岸まで続く油の帯のようなものは見つかっておらず、流出源の特定をより難しくしている。
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