【既報関連】NGOアフリカ・ド・コラソン主催、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国際移住機関(IOM)、サンパウロ市及び数社の民間企業が後援する『第6回難民と移民のサッカーW杯』サンパウロ大会の優勝決定戦が、10月20日午後2時半から、サンパウロ市パカエンブー競技場で開催された。5日から16カ国のチームが参戦して、コンゴ民主共和国がニジェールに2対0で勝利して優勝した。11月下旬にリオで開催される全伯一を決める決勝大会への出場を決めた。
前半は熱戦ながらも互角の戦いが続き、両チームともゴールは決まらず。後半に入ると観客席からの声援もさらに熱気を帯び、太鼓代わりに叩く椅子の音が鳴り響く中、ようやくコンゴ民主共和国が1点目を先制。さらに試合終了間際に2点目を入れた。優勝が決まると観客の多数を占めていたコンゴ人たちは喜びに沸きたった。
表彰式では、ブルーノ・コバス・サンパウロ市長が体調不良で欠席したのに代わり、スポーツ娯楽局のカルロス・ベゼーラ・ジュニオール氏が、「サッカーを通して難民や移民たち自らが外国人差別や偏見と闘う有意義なイベントである」とあいさつを述べた。
NGOアフリカ・ド・コラソンの代表ジャン・カトゥンバ・ムロンダイ氏(40、コンゴ民主共和国出身)は、「このイベントを活発に行うことでブラジル社会にインパクトを与え、難民や移民のための法律を新しく作りたい」と期待を寄せた。
サンパウロ市大会でムロンダイ氏の出身国が優勝したことについて、「リオの決勝大会は油断できません。7チーム中、特にブラジリアで優勝したギニア・コナクリやクリチーバで優勝したコロンビアはかなりの強豪です」とコメントした。
優勝したコンゴ民主共和国チームにトロフィーとメダルが渡されると、同国のポップミュージックが流れ、選手たちは試合の疲れを感じさせないリズミカルなステップで踊りに興じた。
11月下旬にリオで開催予定の決勝大会には、ブラジリア、リオ、レシフェ、ポルトアレグレ、クリチバの地方大会でそれぞれ優勝したギニア・コナクリ、アンゴラ、カーボ・ヴェルデ、レバノン、コロンビアに加え、数カ国の難民と移民で結成されたマライカ・チームも出場する。
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年々規模を拡大し、第6回目の今年はブラジル全体で39カ国46チーム、約1120人の選手が参加した『難民と移民のサッカーW杯』。既に来年の参加チームの申し込みも受け付けている。日本人チームも歓迎されており、去年、今年と出場した韓国や、中国も関心を寄せている。興味のある日本人チームがあればWhatsApp(11・99971・9575/日本語可)まで