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予期せぬ出来事で苦しむ時

 職場のパソコンが止まり、サイト用に送りそこなった記事がある。ミナス州ブルマジーニョの鉱滓ダム決壊による252人目の犠牲者の遺体が19日に見つかった件だ。事故の3カ月前、双子の息子の1人を殺人事件で失っていた母親は、やっと戻ってきたもう1人の息子の遺体を隣に葬った▼遺族の苦しみや、それを思い、9カ月も捜索を続けている消防士達の事を考える時、北東部の原油汚染や09年のエールフランス447便墜落事故、日本での地震や台風の被害など、本人達は責任がないのに悲しみや労苦を負わされる例が多いと痛感する▼ブルマジーニョで捜索を続ける消防士達は、全ての行方不明者の遺体を探し出すまではと頑張っている。北東部の海岸では、生態系や住民への被害を最小限に抑え、少しでも早い回復をと骨折る人々がいる。いずれも、ゴールや目標を持っていなければ続けられない作業だし、447便墜落や東日本大震災などで捜索打ち切りを宣言した人や遺族達の心中を思うと胸が潰れる思いだ▼23日で中越地震から丸15年経った。新潟県山古志村の長島忠美村長(2年前逝去)は「地震は不可抗力でも全村避難を決めたのは自分だ」と考え、避難所の人を励まし、村民の声を聞くための「頑張れノート」を各避難所に用意。職員が集めたノートに毎晩目を通し、村民の不満や要請に応えていたという▼具体的な復興計画を示せと叱責された村長は翌年3月を目指すと記し始め、本当に3月に復興計画案を提出。家計の担い手や生計手段を失った人達には、不安感や喪失感を埋めてくれるような人や対策が不可欠だ。各件にかなったリーダー出現と、助けや支援の開始を願って止まない。(み)