【既報関連】サンパウロ市のブルーノ・コーヴァス市長(民主社会党・PSDB、39)が癌と診断され、闘病生活に入ることで、休養中の同市の代替要員や来年の市長選について、29日付現地紙が報じている。
コーヴァス市長は28日に、胃と食道の間の噴門にできた癌が、既に肝臓や腹部のリンパ節に転移していることが確認された。
コーヴァス市長本人に辞める意志はなく、癌の克服を誓っている。入院して化学療法を受けている間も、通常の業務は院内から指示を出して行う意向だが、面会は本人が許可した人物と家族に限られる。
コーヴァス氏は元々、ジョアン・ドリア氏(PSDB)の副市長から昇格したため、現在は副市長のポストにあたる人物はいない。
コーヴァス氏が休職を必要とする場合は、サンパウロ市市議会議長のエドゥアルド・トゥマ氏(PSDB、38)が市長職を代行する。トゥマ氏は今年既に、コーヴァス氏の不在期間の市長代行を務めている。
トゥマ氏の叔父のロメウ氏は元連邦警察長官で、1995年から亡くなる2010年まで上院議員だった。トゥマ氏は31歳だった2012年にサンパウロ市議に初当選。現在2期目だ。
もし、両者が2020年12月までの任期を全うできない事態が発生した場合は、サンパウロ市市議会が間接選挙で市長を選ぶことになる。
また、今回の闘病により、2020年のサンパウロ市市長選への影響も考えられる。コーヴァス氏は再選を目指しているが、同党サンパウロ市支部は、癌がまだ初期段階であることをプラス材料として、向こう何カ月かの経過で今後を決めたいという。
一部の関係者は、今回の闘病が、コーヴァス氏の祖父で2001年に現職中に他界したマリオ氏のイメージを思い出させることを懸念しているという。
コーヴァス氏に対しては、来年のサンパウロ市市長選を争うと見られているジョイセ・ハッセルマン氏(社会自由党・PSL)やマルシオ・フランサ氏らが、激励のメッセージを送っている。
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