英国の医学雑誌ランセットに掲載した、世界保健機関(WHO)実施の調査記事によると、ブラジルの11~17歳人口の83・6%が、1日平均1時間以上の運動をしていないことが分かった。23日付ブラジル紙が報じた。
この値は世界平均でも81%という高さだが、ブラジルはそれすら上回った。男女別で見ると、1日1時間以上の運動をしていない男子は78%で、女子が89・1%だった。
過去20年、世界では男子の運動不足の比率は80・1%から77・6%へ落ちたが、女子は85・1%から84・7%にわずかに減ったのみ。調査は「女子が男子より運動する習慣が少ないことは、世界中で見られる傾向」とし、このままでは2030年までに世界平均の運動不足の比率を15%に下げるという目標の達成は難しいとしている。
運動不足の男子が最も多いのはフィリピン(92・8%)で、女子は韓国(97・2%)だ。運動不足の子供、青少年の比率が最も少ないのはバングラデシュだが、それでも66・1%は1日に1時間以上の運動をしていない。
内分泌科医にして、ブラジル肥満メタボリック研究協会(Abeso)のマリオ・カラ会長は、「近年の傾向として、子供たちは子供部屋にこもり、テレビを見たりパソコンをしたり、ビデオゲームをしたりしていて外で運動する時間が少ない」と都市型生活習慣の普及による弊害を嘆いている。