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《ブラジルサッカー》クルゼイロが初の2部降格=最終戦は試合終了を待たずに主審が打ち切りを宣言

史上初の全国選手権2部落ちとなってしまったクルゼイロ(Vinnicius Silva/Cruzeiro)

 サッカーの全国選手権1部リーグ最終節全10試合が8日に開催された。優勝の行方は11月に決していたが、この日最も注目を集めたのは、1971年に全国選手権が始まって以来、一度も2部降格を経験したことのない名門クルゼイロが、1部残留を果たせるかだった。
 前節終了時で降格圏の17位で低迷していたクルゼイロと、残留圏の16位に留まっていたセアラーとの間の勝ち点差は2で、8日にクルゼイロがパルメイラスに勝利しても、セアラーがボタフォゴに負けないと、クルゼイロの降格が確定してしまう状況だった。
 2部降格を回避するために勝利を義務付けられていたクルゼイロは、最終戦となるホームでのパルメイラス戦に臨んだが、後半13分に先制された上、さらに39分に追加点を許した。
 敗色濃厚の中、一部の狂信的ファンがスタジアムで暴れだし、破壊行為を行うと、警備にあたっていた軍警が催涙ガス弾を使用し始めた。一般客も含めた多くのサポーターがスタジアムを後にし始めたが、その後数分はガス弾を撃つ音が響く中で試合が継続されたが、後半45分に達する前に主審が試合の継続を取りやめ、最終的には「安全が確保されない」との理由で試合打ち切りを宣言した。
 2013、14年には全国選手権を連覇。2017、18年にブラジル杯を連覇していた名門クルゼイロは、フラメンゴ、サントス、サンパウロと並んで、全国選手権創設時から参加し、1回も2部落ちを経験したことがなかった。その記録も今年限りで途絶えた。