ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》今年の牛肉輸出量、総額大幅アップは確実=対中輸入の拡大が影響

《ブラジル》今年の牛肉輸出量、総額大幅アップは確実=対中輸入の拡大が影響

中国需要の高まりでブラジル産牛肉の輸出は大きく増えたが、その分、国内価格があがってしまった(参考画像・Divulgação/Abiec)

 今年のブラジル産牛肉の総輸出量は183万トン、総輸出額は75億ドルになりそうだと、ブラジル食肉輸出業者協会(Abiec)が発表した。この予測通りなら、輸出量は前年比で11・3%増、輸出額は13・3%増となる。
 Abiecによると、今年1月から11月までの輸出量は167万3千トン、輸出額は67億4800万ドルを記録した。昨年の同じ期間と比較した輸出量は12・33%、輸出額は12・6%アップしている。
 11月だけ見た場合の輸出量は17万9948トン、輸出額は8億4754万4千ドルで、昨年同月より、輸出量は13・8%、輸出額は36・7%増えた。
 Abiecは今年(特に11月)の大幅な増加は、中国での需要が伸びたことが原因だとしている。中国への輸出量は、全体の24・5%を占めている。
 今年1月から11月までのブラジルから中国への牛肉輸出は、量にして39・5%、金額にして59・7%(前年同期との比較)増えた。
 Abiec会長のアントニオ・ジョルジェ・カマルデリ氏は、「ブラジルには現在、中国への輸出条件に適合した工場が37もある。中国に関しては、生産段階、コンテナへの積み込みの段階、既に海上で移送中のように、切れ目なく買取契約が取り交わされている。だから、需要と量の両面で、非常に収益性の高い事業が途切れなく続いているといえる。今日の中国は、ブラジルにとって素晴らしい貿易パートナーだ」と語る。
 ブラジルから中国への牛肉輸出は年明け後も、輸出量、輸出額ともに順調に伸びそうだと業界は見ている。
 ブラジル国内で牛肉価格が高騰していることに関しては、カマルデリ会長は10~12月に急速に需要が増えて、需給バランスが崩れたことを認めた上で、「中国での牛肉価格は下がり始め、需要のピークが過ぎたことを示している。中国の正月である1月25日前後の需要についてはまだちょっと不透明な部分が残っているが、その後は需給バランスも正常化し、価格変動も落ち着くはず」との見解を表明した。(10日付アジェンシア・ブラジルより)