ブラジル地理統計院は10日、来年の穀物の予想収穫量は2億4090万トンで、今年の予想収穫量2億486万6400トンを3万3600トン上回り、計測史上最高を更新するだろうとの予想を発表した。11日付現地紙が報じている。
種類別では、棉と大豆が最高記録を更新する見込みだ。来年の大豆の予想収穫量は1億2077万7千トンで、的中すれば、ブラジルは米国を抜いて世界最大の大豆生産国になると、IBGEの農牧畜業コーディネート部のデータ分析員カルロス・ゲデス氏は語る。同氏は、「ブラジルが大豆収穫量を増やしているのに対して、米国は去年、多くの問題を抱えた。大豆生産地帯の気候が、栽培に適さなかったため、収穫量にも影響した。今年の米国の収穫量は9600万トン」としている。
マット・グロッソ州では、今年の収穫量より2・2%多い3300万トンの収穫が見込まれている。これはブラジル全体の27・3%だ。マット・グロッソ州に次ぐ第2位のパラナ州は、今年より22・5%多い1980万トンの収穫となると予想される。同州の収穫高は全体の16・4%を占める。
ゲデス氏は、「主要生産物である大豆やとうもろこしの価格は国際相場の動向に左右される。米国の生産量減少や、米中貿易交渉で大豆の輸出入量に制限がかけられるかどうかも影響する。ブラジルで生産量が増えるからと言って、大豆が余り、価格が安くなるとは言い切れない」としている。
とうもろこしは、今年1~11月の輸出量は3910万トンだった。これは昨年同期の1930万トンの倍以上だ。
ゲデス氏は、大豆やとうもろこしの価格の変動は、鶏肉の生産コストに直結するとも指摘した。
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