来年の全国市長選で、ロドリゴ・マイア下院議長の民主党(DEM)と、18年大統領選3位のシロ・ゴメス氏の民主労働党(PDT)が、リオ市をはじめ、重要な市の市長選で共同戦線を張るという。
16日付ヴァロール・エコノミコ紙が報じたところによると、DEMとPDTは来年の市長選でリオ市、バイア州サルバドール市、セアラー州フォルタレーザ市の3市でシャッパを組むことを画策しているという。
リオ市では、DEMのリオ前市長、エドゥアルド・パエス氏が現時点での世論調査で支持率1位である上、マイア氏自身の選挙区でもある。
サルバドール市は、DEM党首で現同市市長のACMネット氏、ならびに同市で長期にわたり強い影響力を持つ同氏一族の拠点だ。また、フォルタレーザ市は、シロ氏が政治家人生の初期に市長をつとめた同氏の拠点だ。
両党のリオでの算段としては、PDTのリオ市長候補と目されているマルタ・ロシャ氏をパエス氏の副候補に据える考えだ。マルタ氏は昨日付本面でも報じたリオ市長選の世論調査で、現市長のマルセロ・クリヴェラ氏とわずか1%ポイント差の4位と健闘している。
また、パエス氏自身も、ラヴァ・ジャットで逮捕されたセルジオ・カブラル、フェルナンド・ペゾン両元リオ州知事と同じ民主運動(MDB)に所属していたイメージを払拭したい考えがあるという。
サルバドール市では、ACMネット氏が自身の後継候補として考えている現副市長のブルーノ・レイス氏の副候補に現州保健局長のレオ・プラテス氏(PDT)を組ませたがっているという。
フォルタレーザ市では、任期満了となるロベルト・クラウジオ市長(PDT)の後継候補が決まっておらず、DEMとのシャッパが考えられているという。
DEMは中道右派、PDTは中道左派だが、マイア議長もシロ氏も、ボルソナロ大統領の極右路線とルーラ元大統領の左派路線に二極化している政界に、第3勢力として割って入りたいというのが本音だ。
DEMの内部では、カルドーゾ大統領時代(1995~2002年)から長らく協力関係にある政党、民主社会党(PSDB)がジョアン・ドリア・サンパウロ州知事を大統領候補にしようとしていることを不満とする声が強いという。
DEMはまた、22年の大統領選の目玉候補として、タレントのルシアノ・フッキに注目しているとも言われており、ここでも意見が割れているという。