社会経済開発銀行(BNDES)のグスターヴォ・モンテザーノ総裁は18日、同銀行内にはもはや、「カイシャ・プレッタ(黒箱、ブラック・ボックス)」の解明を必要とするような不正な金の動きは存在しないと発言した。19日付現地紙が報じている。
飛行機事故では事故機のカイシャ・プレッタの記録が事故原因の解明に不可欠だが、ブラジル政界では「労働者党(PT)政権がBNDESの金を、キューバをはじめとした中南米やアフリカの左翼政権の国への不正融資に使った」との噂が立っていた。
テメル政権の頃には調べられることはなかったが、ボルソナロ大統領は大統領選の頃から「カイシャ・プレッタ」解明を声高に叫び、7月には、かつてジウマ政権で財相もつとめたジョアキン・レヴィ総裁(当時)を、不正解明の要請に応じないとの理由で解任。自身の古くからの知人で30代のモンテザーノ氏を異例とも言える抜擢で同行総裁に指名したのも、カイシャ・プレッタ解明に当たらせるためだった。
だが、モンテザーノ総裁は18日、「不正な金の動きを示すものは何もなかった」として、カイシャ・プレッタの存在を否定した。
同日、ボルソナロ大統領はネットでの生放送でモンテザーノ総裁の業績を称えたが、キューバのマリエル港建設資金として、BNDESがオデブレヒト社に行った出資はPT政権時の汚職の一環だと批判した。
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