世帯収入が法定最低賃金の2・5倍以内の世帯限定の2019年の消費者物価指数(IPC―C1)は4・60%だったと、リオの学究機関、ジェトゥーリオ・ヴァルガス財団(FGV)が6日に発表した。
過去にハイパーインフレを経験したブラジルでは、市民のインフレへの警戒心は強く、また、収入が違うと消費傾向も異なるため、それぞれの収入の層に合わせたインフレ率も計算される。
2019年の法定最低賃金は月額998レアル(約2万6千円)だったので、IPC―C1は、世帯収入が2495レアル(約6万4千円)以内の世帯が対象だ。
2018年の値は4・17%だったので、昨年はそのペースをやや上回った。
また、2019年のIPC―C1は4・60%アップし、世帯収入別に区切らずに算出されたブラジル社会全体のインフレ率(IPC―BR)の4・11%を上回った。
2019年のIPC―C1の中で最も大きな物価上昇要因は、6%だった食費と、6・01%を記録した交通費だ。
それ以外の項目は、住居費が3・48%、被服費が1・62%、医療・パーソナルケア部門が4・07%、教育、読書、余暇費が4・46%、通信費は1・22%、その他は5・17%、各々アップした。
昨年12月の月別IPC―C1は0・93%上昇し、同年11月のIPC―C1(0・56%)や、2018年12月に記録した全所得層のインフレ率(IPC―BR、0・77%)なども上回った。(6日付アジェンシア・ブラジルより)