【既報関連】サンパウロ州ピラシカーバ~パノラマ間の総延長1273kmに及ぶ高速道路の運営権入札が8日に行われ、ブラジルの投資会社Patriaのファンドとシンガポールのソブリンファンドが出資する共同事業体コンソルシオ・デ・インフラエストゥルトゥーラ・ブラジル(以下CIB)が、11億レアルで今後30年間の運営権を落札した。9日現地各紙が報じている。
CIBの入札額は2位に終わったエコロドヴィアス社が提示した5億2700万レの2倍以上だった。CIBには今後30年間で、近代化や拡張を含む高速道路の整備やパーキングエリアの改修などで、140億レアルの設備投資を行うことが義務付けられる。
ジョアン・ドリア、サンパウロ州知事は「CIBのようなファンドがブラジルで、このような条件かつ、これほど大規模な投資を行ったのは初めて」と語った。
公共施設の運営権移譲(コンセッション)や官民同合計画(PPP)に詳しい弁護士のファビオ・セルトーリ氏は、「入札結果はポジティブ。今後行われる設備投資の規模を考慮すればなおさら」と語り、「入札参加企業が少なかったのは、30年間で140億レアルという追加投資の規模を考えればうなずける。応札がゼロにならないために、州政府が落札最低金額を下げたことも良かった」と続けた。
総延長1200km以上に及ぶ高速道路のコンセッションは、ブラジル国内で最大規模だ。国家陸運庁(ANTT)によると、ブラジル国内の高速道路のコンセッションの平均は482・6kmだ。
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