ブラジルで昨年11月に発表された、若者の雇用を促進するための新規雇用形態について定めた暫定令(MP905)の詳細を記した省令を、経済省が15日付官報に掲載した。同日付現地ニュースが報じた。
「緑と黄色の計画」と称される計画は、2022年までの期間限定ながら、最低賃金の1・5倍以内の待遇で、正規雇用での就職経験がない18歳から29歳までの人、約180万人の雇用を創出するためのものだ。
法制化されるためには議会の承認が必要だ。議会での論議は2月の休会明けに再開される。
省令には、「契約期間は2022年12月31日までで、期間は最大24カ月」とすることや、「緑と黄色の計画」枠で入社し、その後、正規雇用に移行する際の規定も書かれている。「緑と黄色の計画」は、フェリアス(休暇)や13カ月給、不当解雇の際の補償金などの権利をより柔軟に設定しているため、正規雇用に移行する際は、通常の正規雇用者の条件に調整してもらう必要がある。
経済省の社会保障労働特別局公共労働政策担当事務次官のマテウス・スチバリ氏は、「省令は、雇用者側と雇用される側双方に対するルールを明確にする」としている。
ただし、労働検察局の検察官マルセル・トレンティン氏は、「『緑と黄色の計画』で雇用された労働者が正規雇用となった場合、同計画で就労した期間中の権利の選択内容により、『理由のない解雇処分』を受けた時に受け取る勤続期間保障基金(FGTS)の計算方法(就労期間の数え方)に差が生じる」として、問題点を指摘している。