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《ブラジル》ミナス州の奇病の死者4人に=汚染銘柄も8つに増える

ジエチレングリコールが検出されたバッケル社のビール(17日付G1サイトの記事の一部)

ジエチレングリコールが検出されたバッケル社のビール(17日付G1サイトの記事の一部)

 【既報関連】今月7日に死者が出て以来、注目されているミナス・ジェライス州での奇病に関し、市警や農務省が、死者が4人に増えた事や薬剤によって汚染された銘柄が八つに上る事などを明らかにしたと16、17日付現地紙、サイトが報じた。
 地元のビール会社バッケルの製品を飲んだ後、嘔吐や吐き気、腹痛などを起こした人が、急速に腎不全や神経障害に陥るという異常事態は、ジュイース・デ・フォーラ市で入院中だった55歳の男性が亡くなった7日以降、表面化した。
 16日までに確認された死者は、55歳、76歳、89歳の男性と、60歳の女性各1人だ。76歳と89歳の男性はベロ・オリゾンテ市在住者で、各々、15日と16日に亡くなった。55歳の男性はウバー市在住で今月7日、60歳の女性はポンペウ市在住で12月28日に亡くなっていた。
 州保健局によると、これら4人の他にも、同じ病気とみられる患者14人が入院加療中だ。
 奇病の原因は、患者達が飲んだビールや4人の患者の血液から検出されたジエチレングリコールと呼ばれる物質と見られている。この物質はバッケル社がビールの製造過程で使うタンクや水からも検出された。
 バッケル社は一貫し、同社が使っているのはモノエチレングリコールだと主張しているが、市警と農務省が調査したところ、同社製品8銘柄(ベロリゾンチナ、カピシャバ、バッケルD2、バッケル・ピウセン、ブラウン、カピタン・センラ、ファルゴ46、ペレ・ヴェルメリャ)からジエチレングリコールが、ベロリゾンチナとカピシャバ(銘柄と販売地が違うが、中身は同じ)からはモノエチレングリコールも検出された。
 市警は16日、同社にモノエチレングリコールを納品していたコンタージェン市の業者の家宅捜索を行い、サンプルや書類を押収したが、17日正午現在では、サンプルの解析結果や事件との関連性などについては何もは公表されていない。
 なお、患者数(死者4人、入院患者14人、同州内11市在住者)はあくまでも、症状が重く、入院した人だけだ。嘔吐とかを起こしたが、翌日は回復したという例は人数に含まれていない。