22日付G1サイトなどによると、国家防災局(DCN)が同日、南東部と中西部では24日まで強い雨が降る可能性があるとの警告を出した。最も強い影響を受けると予想されているエスピリトサント、ミナス・ジェライスの両州では既に、大雨による洪水などで死者も出ている。
国立気象観測所(Inmet)も同日、南東部と中西部では、23~25日の雨量は400ミリに達する可能性があると発表。エスピリトサントやミナス、リオ、ゴイアスの各州や連邦直轄区では特に、強い風を伴う雨への警戒が必要だ。
海軍も22日、リオ州北部からエスピリトサント州南部の沖で亜熱帯低気圧が発生する可能性を指摘。内陸部にある低気圧に湿った空気を送り込み、被害を大きくする可能性もある。
エスピリトサント州での雨の被害は17日から継続しており、22日の時点で7人が死亡、2800人以上が親戚や知人の家または避難所に退避している。
連邦政府は22日、同州でも被害が特に甚大な4市(イコーニャ、アウフレッド・シャヴェス、ヴァルジェン・アウタ、リオ・ノヴォ・ド・スル)が非常事態にあると認め、官報に掲載した。
これらの市では、橋が落ちたり冠水したりで、23日も孤立地区が20以上ある上、更なる雨が予想されている。
連邦政府は同州知事からの要請を受け、23日朝、イコーニャ市に陸軍兵士を派遣した。
DCNは22日、ミナス州のベロ・オリゾンテ市とコンタージェン市が緊急事態である事も認めた。ベロ・オリゾンテ市とその近郊では19日までの雨量が474ミリに達し、昨年の年間雨量(990ミリ)の半分を超えた。同地域でも洪水や土砂崩れなどの被害が出ている。コンタージェン市では19日の豪雨の後、200人以上が避難所などに退避した。
23日には、ジェキチニョニャ渓谷のアリカンドゥーヴァ市でも、貯水池の堰が切れ、サンロウレンソ川の水位が1メートル上昇、市内に浸水との報道も流れている。
大雨の被害は南東部や中西部だけではなく、北東部のバイア州でも南東部や南部で水害が発生。ヴィトーリア・ダ・コンキスタ市の空港が冠水して使えず、サンパウロ州からの飛行機がルートを変更してサルバドール空港に着陸するといった影響も出ている。